住宅を取得した経緯
140名の人に住宅を取得した経緯を聞いたアンケート調査で、住宅を取得した経緯について次のような結果がでました。相続が半数以上を占めているんですね。
1位 相続・・・56.4%
2位 新築住宅を注文購入・・・20.5%
3位 中古住宅を購入・・・16.9%
4位 無償譲渡・・・2.3%
不明・・・3.8%
(平成26年空家実態調査)
空き家の所有者の居住地からの距離
空き家の所有者の居住地から空き家までどの位の距離があるかを調べてみました。
1位 ほとんどかからない・・・21.4%
2位 徒歩圏内・・・16.6%
3位 車・電車などで1時間以内・・・29%
4位 車・電車などで1時間~3時間以内・・・15.7%
5位 車・電車などで3時間~日帰りが不可能・・・11.0%
不明・・・1.2%
無回答・・・4.9%
(平成26年空家実態調査)
歩いて行ける距離と答えた38%の人は空き家を何らかの形で管理・利用することが簡単にできますから、空き家が傷んだりすることも比較的少ないと思います。
車・電車で1時間以内、1時間~3時間以内、3時間以上と進むにつれて移動時間の負担が管理の負担となってくることは容易に想像できます。
空き家のままにしておく理由
空き家をそのまま人が住んでいない状態にしておく理由は人それぞれですが、どういった理由があるのでしょうか。
1位 物置として必要だから・・・44.9%
2位 解体費用をかけたくないから・・・39.9%
3位 特に困っていないから・・・37.7%
4位 将来、自分や親戚が使うかもしれないから・・・36.4%
5位 好きなときに利用や処分ができなくなるから・・・33.0%
6位 仏壇など捨てられないものがあるから・・・32.8%
7位 更地にしても使い道がないから・・・31.9%
8位 取り壊すと固定資産税が高くなるから・・・25.8%
9位 古い、狭いなど住宅の質が低いから・・・23.4%
10位 リフォーム費用をかけたくないから・・・20.6%
10位 他人に貸すことに不安があるから・・・20.6%
12位 労力や手間をかけたくないから・・・16.7%
13位 満足できる価格で売れそうにないから・・・13.4%
14位 道路付けや交通の便が悪いから・・・10.2%
15位 資産として保有しておきたいから・・・10.0%
16位 満足できる家賃が取れそうにないから・・・7.4%
17位 戸建てを借りる人が少ないから・・・5.6%
18位 中古戸建てを買う人が少ないから・・・3.9%
(平成26年空家実態調査)
有効利用できている物置利用や困っていない人、資産価値を感じている人以外は、所有者の苦悩が垣間見える内容ですね。
固定資産税が高い場合などは所有者の心理的負担となっていることも多いと思います。
電気、水道位はそのままにしておかないと掃除もできませんよね。
貸すことや売ることに不安やためらいを感じている人も多いようです。
賃貸に出すにもリフォームが必要ですし、借り手が必ずつくとも限らない、売るにしても希望通りの値段で売れそうにない、更地にすると固定資産税はかかるといったように、マイナス要因を先に考えてしまい、どうしようもなく放置しているというのが現状のようです。
国土交通省は空き家対策として2拠点生活を推奨
H30年国土交通省の統計では、空き家の利用用途は次のようになっています。
賃貸用の住宅・・・52.4%
二次的住宅(別荘・2拠点住宅など)・・・5.0%
売却用の住宅・・・3.8%
その他の住宅・・・38.8%(人が住んでいない住宅)
デュアラーと呼ばれる2拠点でデュアルライフを送る人たちが20代30代の若年世代を中心に最近増え始めたことで、これからは空き家の利用用途として一筋の光がさしているように思えます。
国土交通省も薦める2拠点生活は、人の心を豊かにするばかりでなく、地域と都市部との交流や活性化につながる生き方としてこれからさらに伸びていくのではないでしょうか。