【高知県の言い伝え】防災

「過去の災害の経験を後世に伝えたい先人の強い思い」 出典 総務省消防庁

【市町村名】

【言い伝え】

【趣旨】

高知市

「打越」 昔は浦戸から南浦というところに行くためには、東坂、中坂、西坂という三つの坂のどれかを越えなければならず、そのうちの中坂は、たいした高さの坂でもなかったがそれでも、どの家の屋根よりも高く、その坂の峠に立つと、内海と外海との両方が見渡せ近くの漁師たちは、天気の具合をここで見立てていた。昔からこの場所は「打越(うちこし)」と呼ばれており、その由来は大昔に大地震が起きた際に、津波が押し寄せ、この中坂の峠を打ち越したもので「打越」というようになったと伝わっている。その地震の中でも一番大きな地震は、白鳳時代のことで、南浦の宇賀神社に祀られている宇賀の長者さんの広い屋敷や土地がいっぺんに消えてしまったとか、西南浦から甲殿の沖の方にあったとされる黒田郷という広い村々が、海底に沈んでしまったということ等や安政の地震の時も大きな津波がやってきたものと伝わっている。浦戸の人たちは、中坂を波が越したというと、何はさておいて死にものぐるいで裏山にかけ上がって逃げたものだとされ、昔から浦
戸では「地震がおきたら山の竹藪に逃げろ」と伝わってきている。

何はともあれ高く地盤の丈夫なところへ早く逃げる。

室戸市

地震の前に井戸が枯れたり、濁ったりした。

予備知識

須崎市

地震があったら、井戸の水を見ろ

かれていたら、津波が来る。

須崎市

潮が引いたら津波が来る。

大きな引潮は、津波の前兆。

四万十市

荷揚げは飲料水、食料品、炊事用具を第一としなければならぬ。

洪水時の注意

四万十市

根太は釘で打ちつけておくこと。水が座上一尺にもなると浮かび出てきて、動作に不便である。

洪水時の注意

四万十市

便所には蓋をし、重い石を置いて、汚物の流出を防ぐこと。便壷の中一面に新聞紙をひろげてしけば一層効果がある。

洪水時の注意

四万十市

堀井戸の中にも板をふせ、その上に大きな石をおいて泥土の進入を防ぐこと。

洪水時の注意

四万十市

風雨の激しいときには、逃げてはならぬ。怪我のもと。

避難の注意

四万十市

赤土山の下、或いは谷口の家はツイの恐れあり。若し山鳴り雷の如きは必ずツイの前兆と心得て直ちにその場を去ること。

避難の注意

四万十市

畳でも2、3時間は一人くらいは乗れるもので場合によっては戸板よりもよい。

避難の注意

四万十市

船に乗る場合は決してあわててはならぬ。又片乗りしてはならぬ。万一転覆してもあわてず船底に取り付いて助けを求めるがよい。

避難の注意

四万十市

筏はトロの所で使用し、激流のところでは使わないように。

避難の注意

四万十市

減水と同時にタワシで屋内の泥土を洗い落とすこと。竹箒その他で常に水を動かして泥土のつくのを防ぐこと。

水後の注意

四万十市

水後には芥洗いといって降雨の続くことが多いので対策に注意を要する。

水後の注意

四万十市

箪笥、机等の抽出は、全部引き出しておくこと。浸水したら引き出しに困る。

洪水時の注意

四万十市

床下は泥土を取り除き乾燥に注意すること。

水後の注意

四万十市

水後は悪疫流行するものであるから、消毒掃除を入念にし、飲食物に注意すること。

水後の注意

四万十市

箪笥、戸棚等の胴は、うつぶせに置くこと。仰向けにすれば中に泥土が積もって、後日洗うに困難する。

洪水時の注意

四万十市

かめ、手水鉢等には、十分水を蓄えておけば浸水しても流れる恐れがない。

洪水時の注意

四万十市

戸締りを堅くし、戸詰を強くして、家具の流失をふせぐこと。

洪水時の注意

四万十市

畳は水に浸せば、乾燥しないものであるから、早く荷揚げしなければならぬ。万一浸水したときは、表を外して退水までに流すこと。ぬれ畳は重くて取り除きに困難であり、表は乾燥しやすいので水後の役にたつものである。

洪水時の注意

四万十市

畳を数枚重ねておく時は、浸水の時重量が激増して根太を折り、家を壊すことあり。

洪水時の注意

四万十市

障子はそのままに置くのがよい

洪水時の注意

四万十市

式板は一々取り外し、一と間分を束ねおくこと。

洪水時の注意

東洋町

地震がきたら高台へ逃げること

津波による被害から逃れるための教訓

中土佐町

津波の前には、潮位が引く

引いた後に、津波がくることの前兆を示唆

中土佐町

地区名が、道の川となっている

大雨時に、その名のとおり地域を通る道路が冠水して川となっていた。地名になる由来となり、洪水・土砂災害への警戒を示唆