【愛知県の言い伝え】防災

「過去の災害の経験を後世に伝えたい先人の強い思い」 出典 総務省消防庁

【市町村名】

【言い伝え】

【趣旨】

豊橋市

地震の時は竹藪に入れ

豊橋市

豊橋市地震のゆすった時 五七の雨に 四つひでり 六つ八つ風に 九は病

岡崎市

「とうへんぼくどろすり鉢」という歌がはやった。

矢作川、伊賀川の出水により、周辺が泥におおわれた。

岡崎市

久後崎の地は当時「流れ久後」と呼び、人々は久しく家屋を建てる事を嫌った。久後崎は岡崎藩の時より、「水越堤」と言われた。

大雨のたびに菅生川の堤防が切れ、出水した。菅生川の水位がある程度以上になると水があふれる仕組みとなっていた。

岡崎市

長雨を見れば直ちに東方山地に避難し、水難去ると聞けば村に帰るのを常とした。

矢作川は当時堤防四五尺程で時々洪水を被った。

岡崎市

水中の穂は泥を落とすを可とす。

当時水害調査等のため、舟で通行した所が、自然に舟や棹にふれて、泥の洗い落とされた所のみが良く成熟した。

岡崎市

天保13年布令 矢作川の水位が1丈2尺になったら各町大桶20個、役所よりの通報により早々持参し、到着後御橋の東側より水を一杯に張り、据え置くこと。大桶は町中ありあわせの天水桶でよい。

洪水時、浮力で木橋が浮き上がらないようにするため。

岡崎市

大樹寺の命塚

洪水の時に避難するため、砂を集め、石を積み、作り上げたもの。

岡崎市

千鳥(海の鳥)が陸上に飛んでくるは、暴風の兆しである。

岡崎市

蜂が草木の根近くに巣を営めば、その年は暴風が多い。

岡崎市

異常に暖かいと、地震が来る。

岡崎市

きじが鳴けば、地震がある。

岡崎市

四八(4月・8月)の照、五七の雨、六の風、九の病は地震の兆し。

一宮市

ヘビが木に登ると雨が降る

一宮市

カエルが家の中に入ると大雨が降る

一宮市

トンボが家の内に入ると台風が吹く

一宮市

大空でトビが輪を描くと上天気になる

一宮市

夕焼が西南にコガレルと明日は晴れる

一宮市

夕焼が西北にコガレルと明日は雨が降る

一宮市

夜月に輪ができると明日は雨が降る

一宮市

朝から雨が降り午前10時頃止んでうす陽がさすと、午後は雨が降る

一宮市

伊勢山が荒れると雪が降る

一宮市

川虹立ったら川越えするな

一宮市

寒に大雨だと夏大水になる

一宮市

大火のあとには雨が降る

瀬戸市

地震がきたら竹薮に逃げろと言った。

竹薮は根が張っていて、安全であるため。

瀬戸市

地震がきたら頭に気をつけろと言って、布団を被った。

頭部を守るため

瀬戸市

雷が鳴ると蚊帳の中に入り、「くわばら、くわばら」と唱えた

雷が落ちてこないとされた。

瀬戸市

雷が鳴ると蚊帳の中に入り、「くわばら、くわばら」と唱え、仏壇にしまっておった節分のときの炒った豆を食べた。

雷が落ちてこないとされた。

瀬戸市

大風が吹くと、竹や屋敷の木の先に鎌を縛り付けて、刃先を風上に向けて立てた。

風魔を切るといわれていた。

豊田市

山の木を伐採して15年程経つと根が腐り、地すべりが起きやすくなる。

山は、木の根によって崩れにくくなっている。

豊田市

鉄砲水が出る前には水の臭いがドロ臭くなる。

土砂災害への警戒を促す前兆現象を示唆。

豊田市

沢の水が止まると、それは上流に天然ダムが出来ているためであり危険が高まっている。

土砂災害への警戒を促す前兆現象を示唆。

豊田市

ハチの巣が高い所にある年は、風が吹かないが、低い年は台風が来る。クモが低い所に巣を作るときは、台風が来る。虫が鳴き出すと、台風がおさまる。

動物の習性により気候を予測するもの

豊田市

北西の方角の、木の葉の裏側が見えるようになると、大風が吹く。東よりの風が吹き、雲が千切れ千切れに飛ぶと、土砂降りの雨となる。北上する雲が、二つに大きく分れるは、台風の兆。雲が、北西の方向へ速く流れるは、台風の前兆。

豊田市

カボチャのつるの、多いのは台風多し。ナンバキビの根が高くまで張る年は、台風が来る。カキやナツメなどの、当り年は台風が多い。

植物の育成状況により気候を予測するもの

豊田市

キジが、けたたましく鳴けば、地震がある。ナマズがさわぐと地震がおこる。地震の前にはネズミが居なくな
る。又は急に騒ぎ出す。ヘビが、屋根に登るは、地震の知らせ。アリが多い年は地震多し。海底の魚が浮き上がるは、地震の前兆。

豊田市

大日照り(長日照り)と長雨のあとに、地震がある。月の色が、赤味を帯びて平素と変わった色をしていると地震がある。風のない、どんよりした日に、地震がよく起こる。東から西にかけて、空に細長い雲が発生すると、地震が心配。水にひたしたもち米が、黄色になると、地震がある。

江南市

木の葉がひらひらと裏返るときは風が強くなる。逆に葉が下に垂れるときは収まってくる。

江南市

台風が来ると、「ホーイホーイ」といって竹の先に鎌をつけ、敷地内に立てる。そして「ホーイホーイ」と言って、台風を追い払った。

「台風除け」になると言われた。

稲沢市

こがし祭り(稲沢市北市場町)の山車に飾られた「切り花」は祭礼後に切り落とされ、投げられる。これを拾い、軒先に飾ると厄除けや雷除けになると言われている。

知多市

「大風の吹く数時間前に、伊良湖がドンドン鳴る。」

台風の来る前に山の上に登ると南の海(渥美半島伊良湖岬あたり)が鳴っているのが聞こえる。

知多市

台風が太平洋を通る時の風向き 東の風→北西の風→西北西の風→南西の風と変わっていく  台風が南方を通過するときの風向き 東の風→南西の風→西北の風と変わっていく

愛西市

多度渡りの雲は台風が来る

愛西市

乾がコガレル(夕焼け)と台風が来る

愛西市

東の方がキリアガル(明るくなる)と台風

愛西市

蜂が家の西側・北側に巣くう(作る)と台風

台風が来ると、「ホーイホーイ」といって竹の先に鎌をつけ、やしきの柿の木などに縛り付けることがあった。市内のところによっては「ホーホー」と叫んだ地域もあった。

こうすると魔除け「台風除け」になるといわれた。

トウキビの根が高く出ている年は、アラシがある

植物の生育状況により、気候を予測するもの

スガリ(蜂)が低いところに巣を作る年はアラシがくる

動物の生態状況により、気候を予測するもの

ミソッチョが家の近くまでくると大雪になる

動物の生態状況により、気候を予測するもの

雉は、春に啼くもので他の時に啼くと地震が来る

動物の生態状況により、気候を予測するもの

春秋の地震は、弱いが、夏冬の地震は、強い

過去の経験からの比較

竹やぶの下に、家を作ってはいけない

竹やぶの根は、浅く張っているため、大雨の際は、地すべりを起こしやすい

寒に木の葉が流れると、その年は大荒れとなる。

この地方は寒の時期にはほとんど雨が降らず、木の葉をながしさるような大水は出ないのが普通。寒の出水自体が異常事態で、その異常さからその年の降水を予測した。

土用には「土用登り」といって西風があって雲がのぼれば雨となる。もし西風が吹かずに雨が降れば、大荒れとなる。

夏の普段の雲の流れと風向きを普遍的なものと記憶し、それ以外の場合の傾向を大雨の前兆とした

北へ雲がどんどん(速く)行くと大風が吹く

上空の風向きによる大風の経験則

朝焼けは雨、昔は大水がよく出た

雷が鳴ると蚊帳吊って中に入って、「くわばら、くわばら」といい、節分の折に仏壇にしまっておいた炒り豆を食べると雷が落ちないといわれた。

こうすると雷除けになるといわれた。

雲が辰巳の方向へ行くと大きな雷がなる。

山のねが鳴ると大風が吹く

「ね」は尾根のこと。高い所は平地よりも早く風が吹くので、大風の前兆とした。

寒に雨が多いと土用に大水がある

大水への警戒を促す前兆現象を示唆

雨の降っている時、地震があると天気がよくなる

雨上がりに山鳴りすると天気が変わる。

朝虹はその日に洪水

ごうね(わかにな)が岸へよると鉄砲水がでる。

五郎十郎の涙雨。(旧暦5月28日の曽我兄弟の命日には、たとえ三粒でも雨が降る)

地震がきたら、高台に逃げろ

津波による被害から逃げる
ための教訓

天気朦朧として蒸し暑いのは地震の前兆。

異常気象によって地震の発生を予言し、注意を喚起するための言い伝え

地震の時は、竹やぶに逃げろ

値が強く張っているので安全

台風の南風が強い時は裏口を開けよ

風の抜け道を確保して、屋根が飛ばされるのを防ぐ。

台風のとき、鎌の刃先を南東に向けて木に縛りつけ、拍子木を強く打ちながら「ホーイ、ホイ。ホーイ、ホイ。」と叫ぶ。

作物に害を与える大風を切り裂く。

裏山が音をたてたら気をつけろ

崩壊(崩れる)する前兆として「ミシミシ」と音をたてることがある

「大風の吹く数時間前に、伊良湖がドンドン鳴る。」

台風の来る前に山の上に登ると南の海(渥美半島伊良湖岬あたり、)が鳴っているのが聞こえる。

台風が太平洋を通る時の風向き 東の風→北西の風→西北西の風→南西の風と変わっていく

台風が南方を通過する時の風向き 東の風→南西の風→西北の風と変わっていく

楮の葉が巻いている年は、大風がくる

植物の生育状況により、気候を予測するもの

チカラシバの葉の横に段が一段あると大風が1回、二段あると2回くる

植物の生育状況により、気候を予測するもの

甚目寺町

地震の時は、竹薮に逃げろ

竹薮は、根が強く張っているので安全。

甚目寺町

地震の時は、便所に逃げろ

ひと昔前の便所は、構造上潰れにくかったのではないか。

十四山村

去年の竹より今年の竹が高く伸びた年は台風はこない

竹が根を張るより伸びることを選んだと解釈したのではないか。竹は根を張るため、本村の生命線である堤防の強化のため植えられている。

十四山村

台風の前触れは、沖(南方)が鳴る

地区の南から来ると台風被害がでることを知っていたのではないか。

十四山村

巨大台風の前触れは、沖が明るく切れ上がる

経験的な教訓と思われる

十四山村

“カブ”と言って、一丈ほどの虹のようなものが現れると台風が来る前触れ

経験的な教訓と思われる

東栄町

寒に木の葉が流れるとその年は大荒れとなる。

寒の時期にはほとんど雨が降らず、木の葉を流し去るような大水が出ないのが普通。寒の出水自体が異常事態で、その異常さからその年の降水を予測した。

東栄町

土用には「土用登り」といって西風があって雲が登れば雨となる。もし西風が吹かずに雨が降れば大荒れとなる。

夏の普段の雲の流れと風向きを普遍的なもの記憶し、それ以外の場合の傾向を大雨の前兆とした。

東栄町

北へ雲が速く流れると大風が吹く

上空の風向きによる台風の経験則

東栄町

朝焼けは雨、昔は大水がよく出た。

東栄町

山のねが鳴ると大風が吹く

「ね」は尾根のこと。高いところは平地よりも早く風が吹くので、大風の前兆とした。

東栄町

雲が辰巳の方向へ流れると大きな雷が鳴る。

御津町

地震の時は竹やぶに逃げろ

根が強く張っているので安全